南アルプス第5日目
3:30明かりが点く。起床。小雨が降っている。
朝食は一度に23人。あと4人は次の回でお願いしますとのこと。畑薙第一ダムからのバスは12:30なので時間はたっぷりある。あとの回にする。
この小屋には小学生のスタッフがいる。といっても小屋で働いてるおばさんの娘で、夏休みの宿題を持って上がってきた小学6年生の女の子である。登山客のアイドルになっている。時々簡単な仕事を手伝っているようだ。
さて、4人だけの朝食となったわけだが、一昨日岩崎先生がすわっていた席に私。向こう側二席は昨日夕食で一緒だった所沢のご夫婦。あと一人は?なかなか下りてこなかったが、下りてきた人を見たら私の右隣に寝ていたおじさんだった。おじさんに「よく眠れました?」と訊いてみる。「あんまり」との返事。ビールをけっこうな量飲んでいたようだし、朝もなかなか起きてこなかったようだが、夜中は眠れなかったのだろうと察する。今朝もお茶を何度もおかわりする。井川茶だからね。
5:19二晩お世話になった小屋をあとにする。すでになんだか懐かしい。
小雨のためカッパを着て出発。少し下ったところで雨もやみ、日も射してきたのでカッパを脱いでTシャツ短パン姿になる。今日は全然急ぐ必要がないのでカッパを脱ぐのも歩くのも写真を撮るのも、全てゆっくり。
5:46樺段。6:51横窪沢小屋。先輩方に追いついた。でも先輩がいない。トイレにでも行ったのだろう。水を汲んで少し休憩。
先輩が戻ってきた。「ここはトイレ遠いわねー!」先輩、小屋番さんが近くにいるよ。「でもすごくキレイだわー。ちょっと遠いけどねー」さすがは先輩である。
10分ほど休んで出発。
その後すぐに先輩方を追い抜いたが、先輩の元気なこと。(この時は元気だった。)
←ドリカム編成、というより露払いと太刀持ちを前後にして歩く先輩の勇姿
7:04横窪峠。 7:21中の段。
このあたりから吊り橋がたくさん現れる。
7:52ウソッコ沢出合。吊り橋を渡る先輩。この時はまだ左手を使っているようだ。橋のすぐ下に赤い手すりのついたスロープが見える。ここに先行した誰かが「すべり台のようにすべります。私も2回転びました」というメモが置いてあった。確かにすべる。この写真を撮っていたら先輩方も下りて来たので「そこ、すべりますよー」と声をかける。
←ウソッコ沢小屋。無人
二人組のおばさんを抜いた。顔の横の日除けがおそろいである。次におなじ日除けスタイルのおじさんがいた。ここからずっとこのおじさんとつかず離れずだったが、おじさんから話しかけてきた。「あと女性を二人連れてきてるんだけど、『もう、歩けない』って言うから私だけ先に行って駐車場(ダムから500m下流の臨持駐車場、東海フォレストのバスはここから出る)まで車をとりに行くんですよ」ご苦労さまである。
「吊り橋はまだですかねー。記念に写真の一枚でも欲しいなー」とつぶやいている。「まだまだ下ですよー」と私。
8:45ヤレヤレ峠。靴から小石やら松葉やら出していたら「吊り橋で一枚くらい記念写真撮りたいなー」と、おじさん。わかりましたって。「じゃあ、吊り橋までご一緒しましょう!」
これがウワサの大吊り橋か。長い、高い。途中ですれ違えるようにところどころ板が二枚分敷いてある。吊り橋のところだけ私が前を歩いていたが、吊り橋を渡るとおじさんは挨拶してまたスタスタと歩いていった。
ここから沼平までは許可を受けた車しか入ってこない。のんびりと砂利道を歩く。今日もいい天気だ。今回はかなり天気に恵まれましたなー。腹がへってきた。おいなりさんを2個道端で立ち食いする。
沼平登山指導センターがある。「下山届けを出してください」と看板がある。登山届けも出してないので通り過ぎる。
10:15畑薙第一ダムバス停到着。今日は約5時間の歩き。 バスの時間まであと2時間もある。
バス停には自販機1台。公衆電話1台。あとは日除けとその下にベンチが数台。トイレが少し歩いたところにあり、水が出るのでストックと靴の泥を落とさせてもらう。
自販機で「冷たいお茶でも買おうかな」と思ったが売り切れ。その上のボタンが缶の緑茶。これはボタンを押したら出てきた。が、
熱い!よく見たら「HOT]の文字が・・・
残りのおいなりさん2個を熱いお茶を飲みながら食べました。
そのうちに若いメガネのお姉ちゃん(茶臼小屋にいた)が下りてきた。自販機に手が伸びる。「HOTしかないですよ」と、私。お姉ちゃん「BOSSの微糖だけ冷たいのがありますね」ホントだ。それからは来る人来る人「大BOSS微糖大会」になってしまった。
先輩たちも下りてきた。先輩は左手にシップをグルグル巻いている。
「やっちゃったよ。転んじゃったよ。こーんなに腫れちゃったよ。痛くて動かせないよ」さすがの先輩も少しトーンダウン。あとでわかったのだが骨が2本折れていたそうだ。そりゃ痛いわな。
皆、バス停に着くとすぐに荷物をバス停ポ-ルのところに並べている。「どうせ居眠りするんだし、すわれればいいや」と思い、後ろに並んだら先輩が来て「一番先に来たんでしょ。私たちと一緒に荷物置いとけばいいわよ」ということでコバンザメのように先輩の荷物の隣にザックをおかせてもらう。
しんがりに乙葉さんが下りてきた。乙葉さんと立ち話しをしているうちにバスの時間になる。今日の車掌さんは中国の方かな?日本語がたどたどしい。
バスは右の前から3列目窓側にすわれた。これも先輩の威光である。感謝。乙葉さんが私の隣にすわる。私が居眠りを始めるまでずっと話しをする。
バスというか「クネクネ道の車」に強くないので最初かなり気分ヤバ目であったが、居眠りが出てきて立ち直った。でも危なかった。
2回目のトイレ休憩のあたりから電波が通じるようになった。たまっていたモブログ送信。受信メールの中にH隊員の「今晩泊めてくれ。飛行機の時間がきびしい」というのがあった。
16:00静岡駅着。先輩方と乙葉さんに挨拶をして別れる。自宅に、帰る時間とH隊員が我が家に来る旨を電話して、18きっぷに日付を入れてもらい熱海行きに乗り込む。
熱海での乗り換え時間はあまりなくて、階段を使って乗り換えねばならないが、せめてビールは買わねばならない。腹もへっているがつまみ程度なら持っている。早歩きで移動。
熱海発東京行きの電車が出るホームにはさすがにキオスクがある。が、人が群がっている。なんとかモルツ一本買えた。
うっかりして茅ヶ崎を通り過ぎ、横浜で京浜東北、東神奈川で横浜線に乗り換えることに。八王子で八高線、拝島で青梅線。青梅着で「南アルプス篇」は終わりなのだが、腹が減ったので青梅駅前の居酒屋で飲みながらH隊員を待つ。
21:25頃、H隊員現れる。私焼酎、H隊員ビール。話したいことは山登りだけに山ほどあるが、明日は3:30起きで羽田発7:45の飛行機である。早めに切り上げて帰宅。H隊員は長男たけとのベッドに寝てもらう。
このあとは「北海道篇」をおたのしみに!
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コメント
南ア長編、お疲れさまでした~。感想です。
・ジミー、すげえ!
・H山H男って誰?
・八名信夫って誰???・・・と思ったら、「マズい!もう一杯!」の人でしたか。
・天むす、おいしそう~♪
・元郎は歌うのか
・たけぱぱさんも歌うのか!(歩きながら)
・しかも走るのか!(登りでも)
・井川茶、おいしそう~♪
・山で刺身ってすげえ!
・大BOSS微糖大会、爆笑(笑)
・骨折れた先輩が心配!下山できてよかったですね~
・たけぱぱさんはめっちゃ健脚!そしてめっちゃ面白い(^^)
北海道編も楽しみです☆彡
投稿: しげぞう@かいしゃ | 2006年9月 1日 (金) 14時55分
しげぞうさん、お褒めいただいて光栄です。
健脚かどうかはわかりませんが、今回の南アはよく歩きましたな。自分でもそうう思いますわ。
早く書いてしまわないと忘れそうなので、なるべく早く「北海道篇」アップしますからまた見てくださいね。
ちなみにH山H男さんの「H」は頭髪の状態のことを指しています。
投稿: たけぱぱ | 2006年9月 2日 (土) 00時01分
飲んだくれのオヤジ!だぁ!たけパパも頭髪薄くなったもんなぁ~(^^)飲んだくれても ちゃんと人気ランキングにクリクリするから心配ご無用!岳ちゃんと旅ちゃんは、もうZZZ寝ましたか?たけパパも かぁちゃんと一緒に寝てあげないとダメだぞ!
投稿: オヤジ! | 2006年9月 2日 (土) 00時14分
なぁ~んだ・・・あれから作文 全然進んでないなぁ~たけパパ地獄でお疲れの様子ですね それとも溝で毎晩飲んだくれているのかなぁ~早く北海道での出来事を作文に書かないと人気ランキング下がるぞ!12日間も地獄をサボっちゃって権ちゃんにお説教くらったの?
投稿: オヤジ! | 2006年9月 2日 (土) 23時29分