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2006年10月11日 (水)

笠ヶ岳登頂レポ

2006年10月3日(火)、青梅駅で「鉄道の日記念切符」を買い、日付を入れてもらう。

7:21青梅発 (青梅線) 7:55立川発 (中央線快速) 8:20高尾発 (中央線) 10:30甲府発 (中央線・篠ノ井線) 12:55頃(5分遅れ)松本着。

松本からはバスである。駅から3分くらいのところにある商業施設ビルの1階がBTになっている。地下の切符売り場で2800円の切符を買い、やってきたバスに乗り込む。平日だからすいている。定員の3分の1から4分の1といった乗車率。新穂高温泉まで2時間の乗車である。13:10松本BT発車。

西穂に行くであろうと思われる団体のおばちゃんたちがにぎやかである。それはいいのだが、車中で弁当を食べ終わったあと、歯にモノが挟まっているんだろう「チッ、チッ」と大きな音を立てて舌でモノをとろうとしているのにはまいった!どうして歳をとるとああいうことが平気でできるんだろうか。

新穂高温泉への行き方としては<JRで松本、バス2時間で新穂高>の他に<新宿からバスで平湯4時間35分、平湯からバスで新穂高>というのもあるが、安房トンネルが出来るまでは高山までJRで行ってそこから新穂高へバスでというコースが普通だったように思う。

新島々、中の湯、などという地名を見るとアルプス気分が盛り上がってくる。

安房トンネル約4キロをバスはなんということもなしに通過。平湯で5分休憩があり、トイレへ。すこし走ると槍が見えてくる。新穂高の少し手前に「槍見館」がある。一度は泊まってゆっくり温泉につかってみたいもんだ。15:10、ちょうど2時間で新穂高BTに到着。

今夜の宿は決めていない。新穂高温泉がどんなところか見てから決めようと思っていた。BTのまわりにあるのは登山指導センター兼BT兼みやげ物屋兼食堂の建物と「アルペン浴場」兼トイレの、計2つの建物だけである。蒲田川を橋で渡ったところには大きな旅館がありそうだ。

なるべく安くあげたいのでBT(バスのきっぷも何も売ってない。時刻表と料金表があるだけ)のとなりに観光案内所があり、そちらには人がいる。相談してみよう。

メガネをかけた愛想のよさそうなおばちゃんがすわっているので声をかけてみる。

「全然予約してないんですが、素泊まりで泊めてくれるところありませんか?」

「今日は隣が営業してないからねー(橋向うの旅館と思われる)。少し戻るようになりますが・・・」

「はい、いいですよ」

「待ってください。明日は山に登るんですか?今日は天気よかったのに」

「はい、笠ヶ岳です」

「それならワサビ平小屋がいいですよ。そこに泊まって明日山登りするのがいいですよ。歩いて1時間くらいです。まだ明るいからゆっくり行っても大丈夫です」

というわけで「温泉旅館で素泊まりで、つまみと酒と明日の朝食をどこかで買って・・・」などと漠然とたてていた計画は全くくずれ、「温泉なし、山小屋、1時間歩く」ということになってしまった。1時間歩くので少し腹ごしらえしなければ。みやげ物屋でパンを買って店の前でモシャモシャ食べる。「今日は天気よかったのに」って言われてもなあ。

15:20、靴のヒモを締め直して歩き出す。橋を渡り、営業してなさそうな旅館の前を通り、工事用・小屋営業用の林道に入る。穴毛谷には砂防工事のブルが何台も動いている。発破もやるようだ。荒々しい眺め。中崎橋を渡り、左俣谷の右岸に入る。赤い服を着た女の子を一人追い越した。ワサビ平泊まりか?双六小屋用のヘリポートを過ぎると笠新道入口がある。ここまでに3パーティとすれちがった。

笠新道入り口を過ぎて10分ほど歩くと右にワサビ平小屋がある。Dscf0508

16:23、ワサビ平小屋着。小屋の前にビールや果物が冷たい水につかっている。「冷麦」の幟も出ている。小屋の前には7~8名の若い人たちがいる。泊まっている人たちだろうか。それにしてはザックも小屋の前においてある。

まず、受付へ。女性が応対してくれ、宿泊者カードに記入する前に「夕食間に合いますか?」と聞いてみる。「大丈夫ですよ」 一安心だ。記入し終わって受付の女性「今、支配人がでかけているのですわって少し待っててください」

小屋の前に座って荷物の整理などしていると先ほどの女性がお盆にお茶と急須を持ってくるではないか!わたしゃこれだけでこの小屋が一発で気に入っちゃったんであるが、もう一つのサプライズがあった。

やがて先ほどヘリポートのあたりですれ違った軽トラが戻ってきた。これに乗っているのが支配人かな。お茶を一口飲んだところで支配人、

「お待たせしました。あっ、どうぞゆっくりしてください」荷物整理を見ていたのかお茶をまだほとんど飲んでないことを見たのか、全く丁寧な人で、好印象。部屋は2階の「キヌガサソウ」そして「お風呂なんですが」「えっ、風呂があるの?」すいていて1つしか沸かしてないので時間をどうするかという相談だった。17時から入ることにする。1泊3食分の9000円を払って部屋に通る。

ズボンをジャージに着替えて外に出て写真を撮ったり、川の方に行ったりしてみる。小屋の前に戻ると7~8人のグループが車にザックを積んで空身で新穂高方面へ歩き出している。小屋の人たちが見送りに出ている。双六小屋あたりでバイトしてたのかなーと勝手に想像する。

17:00風呂に入る。温泉ではないし、大きくもないがこんな山の中でたっぷりとお湯が使え、シャンプーも石鹸も置いてある。そのことに驚いた。湯船も清潔で、汚しては悪いと思い、髪の毛をすくって上がってきたくらいだ。

18:00、1階の食堂で夕食。今日の宿泊客はもう一人、林道で追い越した女の子。二人でテレビ(TBSのBS)を見ながらゆっくりとおいしい食事をいただく。私は一番絞りをいただきながら。

女の子は埼玉から来たそうだ。明日は双六小屋まで行くそうだ。そのあとは天気次第かな。かなり山経験はありそうだなー。30歳前後かな?もっと若いかな?19:00までテレビを見て「ご馳走様!」と腰を上げる。

部屋に戻る。メシの時間の少し前から読み始めた文庫本を読んで過ごす。21時消灯。ヘッドランプを点けて22:30頃、文庫本も読み終えてしまった。面白くて一気に読んでしまった。

月明かりで小屋の外が明るい。星も見えている。明日も晴れますように。トイレにもう1度行って23時前に眠る。

2006年10月4日(水)、4時頃からとなりの部屋でガサガサ音がするが、眠いので4:50に灯りが着くまで布団の中にいる。5:00、食堂に下りていくと女の子はもう食べ始めていた。

「天気よさそうですね。星がきれいに見えてましたね」と、女の子。「確かに」と、私。今年南アに行った話をすると、「塩見から北岳に抜けたことがあるんですが、ずっと天気がよくなくてあまりいい印象がないんですよー」「そうだよねー。私も15年前に鷲羽や黒部五郎に登ったときは自分で腕を伸ばして顔を撮った写真しかなくてねー」などどいう会話をかわしたと思う。

メシを食べ終わるとすっかり明るくなってきた。

5:49、小屋の前で、女の子は双六方面へ、私は笠新道の方へ少し戻る。手を振って別れる「お気をつけて」「お気をつけて」

5:59笠新道入口。Dscf0509 Dscf0510_1

うまそうな水がホースからあふれているが、PETのお茶がザックに2本入っているので見送る。

山道だ。ここから杓子平まで4時間20分となっている。8月28日に羊蹄山から下りて以来、まったく運動らしい運動をしていないので少し不安が・・・

「明るいうちに小屋に着けばいいや。一人だし」ということでゆっくり歩き出す。

一人は気楽。しかし、ペースがいいかげんになってしまう。ほとんど休憩らしい休憩もせずひたすら登る。一番心配なのはヒザだ。とにかくヒザに負担がかからないように慎重に歩く。

6:55、標高1700M地点。登ってきた方を振り返ると右に焼岳・乗鞍が、左に槍・穂高が見え出す。Dscf0511_1 Dscf0512_1  左の写真の左:焼岳 右:乗鞍

7:10.1800M地点。天気は高曇りといったところか。午後は雲が下りてきそうな気配。Dscf0513_1

7:35、1920M地点。標識に「杓子平までの約中間地点」と書いてある。Dscf0514_1

「約中間地点」まで1時間36分で登ってきたということは意外にいいペースかな。ということで少し元気が出る。お茶を飲み、一息つく。

8:10、2100M地点。「槍・穂高の眺めが、一望できます」この場合の読点は不要である。Dscf0516左:槍 右:穂高 Dscf0517 Dscf0515

9:14、杓子平。笠の頂上はあいにく雲にかくれているが、カールはきれいに紅葉しており素晴らしい眺めだ。ザックを下ろし、弁当を食べる。ワサビ平小屋で朝、渡してくれたくれた弁当だ。「半分食べて残りは頂上で」と思ったが、腹が減っていたのとうまかったのとで全部きれいに食べてしまった。

杓子平にテント一張り。おじさんが頂上ピストンから戻ってきた。「朝はここからも笠の頂上がきれいに見えていましたよ」とのこと。うらやましい。テントを片付けながら昼飯の用意をし始める。

おばさん二人、下りてきて杓子平で少しだけ立ち止まり「素晴らしくてなかなか進まないわー」確かに素晴らしい紅葉だ。Dscf0519              ←杓子平から抜戸岳方向

10:00、腰を上げ、杓子平をあとにする。紅葉のカールの中の道は抜戸岳の方に向かう。Dscf0520   ←カールの中の道から笠の左肩を見る

一瞬だけ笠の頂上が姿を現す。Dscf0521_1

Dscf0522 Dscf0523

Dscf0524

11:16、笠新道分岐。少し抜戸岳頂上方向に歩きかけたがやめた。ザックをおろし休憩。11:35、笠新道分岐発。ここからは気持ちのい稜線歩きだ。空は半分青いが、笠の頂上は雲の中だ。

12:04、抜戸岩通過。ヒザは大丈夫だが、息があがってきた。口が開いたままで呼吸するので、口の中がカラカラだ。が、笠ヶ岳山荘も近くに見えてきた。Dscf0526 ガンバ大阪の地元かと思った。

12:37、山荘前通過。頂上はすぐだ。ザックを背負ったまま頂上まで。

12:49、笠ヶ岳山頂到着。登山口から6時間50分かかった。

眺望は何も無し。携帯電波は通じる。友人・家族にメール。モブログ送信。Dscf0528

時々、日が射してきそうな暖かさを感じて30分ほど頂上で過ごす。が、何も見えない。自分以外誰もいない。

13:20、頂上をあとにする。13:32、笠ヶ岳山荘に到着。Dscf0527

受付で一泊三食9700円を払い、2階の部屋へ通される。先客が一人。そういえば抜かされた。その先客から布団一枚分あけて使ってよろしいとのこと。夕食は17時、朝食は6時から。

ジャージに着替え、ビールを買いに1階に下りてみる。色々なものを売っているがきりがないのでビ-ルだけにする。アサヒSDとキリンラガーがあったが、もちろんキリンにする。2階に戻る。廊下に本棚がいくつかあり、最初は太宰治を持ってきてチビチビ飲みながら読んでみたがサッパリ頭に入らない。次に新田次郎の「槍ヶ岳開山」を読み出すとこれが面白くて止まらない。夕飯をはさんで一気に読んでしまった。

同じ部屋にあとから2名入り、計4名男性。

17時に食堂に下りてみると他に女1男2の3名パーティ。今日の宿泊客は7名だ。定員は60名ということになっている。

ワンカップを買って席に着き、7名かたまっておいしく夕食をいただく。明日の昼用弁当このときに配られる。3名パーティは夕食の前にもビールや焼酎を飲んでいたようだが、夕食時にもワインを買って飲んでいる。このパーティは消灯時間までにぎやかだった。

食堂の反対側のスミの方では小屋の従業員がやはりかたまって食事をとっていた。この時期にしてはたくさんいるが「荷下げ」の準備らしい。

部屋に戻ってまた読書。我々のところは4人とも静かに読書。2段になっている寝場所の下しか使っていないのだが、明かりは下の段には届かないので暗くなってくると足元の方へ本を持って来る体勢になる。3人パーティは1階でまだ飲んでいるようだ。

19時ころ窓の外を見ると月明かりに、空は明るく槍・穂の影が黒く映り、幻想的な眺めになってきた。白出乗越に穂高岳山荘の明かりも見える。笠頂上の影も黒く見えている。

21時に消灯。本は少し前に読み終えた。窓の外を眺めていると21時少し過ぎに穂高岳山荘の灯りも消えた。

本格的に眠くなるまで何度も起き上がって窓の外を見た。槍からキレット穂高の稜線のシルエットがいつまでも見えていた。

2006年10月5日(木)、我々の部屋で一番後から来たおじさんがガサガサやっている。このおじさんは弁当を二つ頼んでいたので、朝食は小屋でとらずに明るくなると同時に出発するのだろう。おじさんは5時半頃、部屋を出て行った。

その頃には小屋の従業員も皆起きているようで窓の外を見ると、ユンボー(荷物運び用)を動かしたりいそがしそうである。

5:45頃、写真を撮りに小屋の外に出てみる。夜中、きれいにシルエットを見せていた槍から穂高を撮っておこう。

左:槍から穂高の稜線。穂高には雲が・・・  中:小屋前から見た笠ヶ岳  右:小屋前にて(ボケボケ)

Dscf0530

Dscf0532 Dscf0533

6:00、朝食。昨日と同じ席に着くと小屋の兄ちゃんが「今からヘリが来ますので窓を開けないでくださいね」

受付の方で電話が鳴り「6時に出たって!」と声がする。支配人らしき人とヘルメットをかぶった兄さんが窓の向う網に入った荷物の両脇で待機している。

と、ものすごい音がしてヘリが一機、窓のすぐ上で浮いている。窓ガラスにピシピシと小石の当たる音。ヘリからぶらさがっているロープに荷物をぶら下げる。下からヘリに向かって両腕でマルを作るとヘリは飛び去っていった。

私の向かいで食べていたH山H夫さん(頭髪に特徴あり)、「オレの荷物もヘリでおろしてくれんかなあ」私「人間も下ろして欲しいんですけど!」

ヘリだったらわずか数分で着いてしまうだろう。

窓から笠の頂上方向を見るとガスの中。私の右で食べていた兄さん(昨日抜かされた人)「トットと下りるしかないですね」天気予報は下り坂である。降られる前に下りたいのは皆同じ。にぎやかな3人組はクリヤ谷を下りていくようだ。朝食は自分たちで用意した様子。右で食べていた兄さんは朝メシを食べるとすぐ出発した様子。

6:28、笠ヶ岳山荘出発。天気が好ければ朝もう一度頂上を踏んでおこう、と思っていたがガスの中だ。

H山H夫さんがすぐ追い抜かしていった。小屋の従業員の頭モジャ男君(多分20歳前後、丁寧でいい男だ)も抜かしていった。モジャ男君は双六方面に行ったようだ。

新穂高を13:40に出るバスに間に合えばいいので今日もゆっくり歩く。写真を何枚も撮る。Dscf0534

Dscf0535 Dscf0536 Dscf0537

Dscf0538

一番最後の写真:黒部五郎、その右肩に薬師

7時少し前、それまでガスで見えなかった笠の頂上が見え出す。せっかく撮ったので4枚撮った笠ヶ岳の写真を載せておきますね。Dscf0539

Dscf0540 Dscf0541

Dscf0542

8:00、笠新道分岐。15分休憩。

9時少し前、登山道のすぐ脇でガサッと音がする。ちょっとビビるがよく見ると雷鳥だ。Dscf0543

Dscf0544 あとにも先にもこの1羽しか見なかった。

9:22杓子平着。弁当を食べる。半分と思うのだがうまくてついつい全部食べてしまう。山のご飯はおいしいなー。

杓子平から下りてしまうともう笠は見えなくなる。名残の1枚。Dscf0547

9:38、杓子平をあとにする。

10:20、標高2200M地点。「槍・穂高の眺めが、一望できます。」の標識がある。登りの時には気づかなかった。くどいようだが読点は不要。読点の方がクドイんである。名残の2枚。Dscf0548 このあとだんだんと雲にかくれてゆく。

Dscf0549

11:05、1800M地点。

11:15、1700M地点。

道にカメラのカバーらしきものが落ちていたので拾っておく。と、間もなく前をゆっくり歩いているおじさんがいる。声をかけてみる。

「これ、おとしませんでしたか?」

おじさん「そうそう。さっき休憩の時だ」

お疲れのようでありがとうの言葉より、「バスの時間にもう間に合わん。でもゆっくり行かないと怪我するしな。」安全第一。お気をつけて!

11:56、登山口到着。5時間28分の山道歩きだった。水を補給する。

ここから約1時間の林道歩き。穴毛谷が見えるあたりまで来ると、ワサビ平小屋で一緒だった女の子が前を歩いている。これから雨になりそうだし、双六に泊まってその先は行かなかったようですな。

私「もう下りて来ちゃったの?」

「ハイ、そうなんです」お疲れかな?

12:50、新穂高温泉BT到着。

すかさずアルペンの湯に入る。先客が一人、髪を後ろで縛った兄さん、

「笠ヶ岳ですか?笠新道はどうでした?」

私「ヒザに来ましたね。中高年にはツライですね。どこから下りてきたんですか?」

兄「槍です。肩から5時間半かかりました!」山登りが好きな人には悪いヤツはいないと、昔はよく言ったもんだが最近はそうでもない。だが、若いヤツは大概気持ちのいいヤツが多いような気がする。そう思うのは私だけでしょうか?

アルペンの湯は熱すぎて湯船にはどうしても入れませんでした。タバコをくわえたオヤジがガラッと戸を開けて「熱い?入れないくらい熱い?そりゃダメだ!」といってのぞいていきましたが、

「禁煙だっつーの!」

どうしてオヤジはこうなんだろう・・・0610051336_1

雨がポツポツ降ってきた。

風呂からあがってBTに行くと先ほどのロン毛の兄ちゃんが彼女らしき子と楽しそうに談笑。 うらやましい。二人で槍に行ってきたんだなー。兄ちゃんと軽く会釈をかわす。気持ちのいいヤツは気持ちのいいカップルになるというわけだねー。ああ、若いって素晴らしい。

売店でコーヒー牛乳を買ってモシャモシゃとパンを食う。ビールは中央線車内までお預けにしよう。

13:40、松本行きのバスが新穂高温泉を出発。すいている。6人くらいしか乗っていない。平湯あたりから乗るかと思ったが誰も乗らない。バスに乗るときに空いていれば必ず運転席の横にすわる。安房トンネルが気になっていたのが、迂闊にもその時だけ居眠りしてしまったようだ。

15:40、松本BT着。電車は16:34発なので一杯飲みたいが気のきいた店はなかった。早めにホームに行ってビールとつまみを仕入れて電車の来るのを待つ。

16:34松本発大月行き。今日も「鉄道の日記念切符」の旅である。「あずさ」で帰れば3時間近く早めに家にたどりつけるが、金がないから仕方がない。富士見あたりでは霧のため徐行運転だった。

大月で東京行きに乗り換え、立川で青梅線。旅は終わりである。

笠ヶ岳。95座目。いい山だった。今度行く機会があったら、双六方面とつないでみたいと思っています。

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コメント

読ませていただきました。

山旅もいいですねぇ。
小屋での対応もグッドですね。

ところでたけぱぱさん、今回面白くて読んじゃった本ってなんですかぁ?私は最近、今ごろになって「スペンサー・シリーズ」(ボストンの私立探偵もの)を読んでいます。料理も出てくるのでそれも楽しみの一つなんですがね。

続編楽しみにしています。

投稿: かんしゃく玉 | 2006年10月11日 (水) 21時03分

はじめまして。
足跡から遊びに来ました。
利尻岳も登っていらっしゃるんですね~
北海道出身だから不思議ではないですね・・・(^_^;A
すいかは最近は家族での山登りを楽しんでいます。
去年留萌に転勤してきたので、去年、今年と違うルートで
暑寒別岳に登りました。
お勧めの山はありますか?

投稿: すいか | 2006年10月11日 (水) 22時09分

たけぱぱさん、こんばんは。
いや~、面白いですね~
楽しいレポートです。
歯の「チッチッ・・」には笑ってしまいました。
年をとるのは仕方ないですが、これだけはしたくない・・・というのがけっこうありますね(笑)
我が家では二重奏でいつもイライラしています(^-^;;

文庫はご自分のですか?それとも小屋の?
荷物が軽い時はたまに文庫を持っていくことがありますが、読まずに寝てしまうことが多いです。
停滞の時用なんですけど・・・

投稿: sanae | 2006年10月11日 (水) 23時30分

かんしゃく玉さん、 持って行った本は朝日文庫「海ちゃん、おはよう。」椎名誠です。
山行レポの方はようやく2日目寝るところまで進みました。今日はここまでにして、現実の本人も寝ることにします。


すいかさん、  足跡からいらっしゃっていただいたなんて、足跡の付け甲斐がありますねー。北海道はもう雪が降りますからねー。来年登るということであれば家族で大雪もいいんではないかと。もっとハードな山ということであれば利尻と幌尻と後方羊蹄(あわせて3シリというらしい)がいいですねー。


sanaeさん、  なるべく1冊はヒマツブシ用に持っていくようにしています。最近読んだなかでは「パイロット・イン・コマンド」新潮文庫・内田幹樹も面白くて一気に読んでしまいましたねー。
困ったチャンでいうと、食堂に入ってきて手を洗ったと思ったらその次に思い切り「ガーッ、ペッ」をやるオヤジもこまりましたなー。

投稿: たけぱぱ | 2006年10月12日 (木) 01時21分

初かきこです。
読ませて頂いているうちに、自分も登っている錯覚が(笑)
克明に時間を記して・・・尊敬しちゃいます。
昨日は山友達は出かけましたが、病み上がりなのでパス。
早く、山に行きたいです。


投稿: ナッキー | 2006年10月12日 (木) 14時06分

たけぱぱさん、こんにちは♪
小屋泊まり楽しそうで良いですね~!
この時期だと結構空いているんですね。(平日だからでしょうか!?)
山頂からの眺望が無かったのは残念でしたが、杓子平の紅葉の写真、とっても綺麗ですね(´▽`*)
私達も来年にチャレンジしたいなと思っているので、とっても参考になりました!!

投稿: moe | 2006年10月12日 (木) 14時48分

たけぱぱさん、力の入ったレポですね~!
人とのちょっとした触れ合いの様子が、読んでいて楽しかったです。
95座目。あと一息ですね^^
最後の山をどれにするかは、決めているんですか?

こちらは寒くなってきました。
さっき外の温度計を見たら、6度でした…。しくしく。

投稿: とよ | 2006年10月12日 (木) 18時08分

たけぱぱさん
こちらへの書き込みでは、はじめましてです。
シンプルで、情景や人との触れ合いがほのかに感じられて
読んでいてここちよかったですよ。楽しかったです。
アルプス級の山は、もう15年くらい、登っていないので、ひさしぶりに、いろんな山の思い出が蘇りました。
たけぱぱさんのお陰です!ありがとうございます!
私が一番気に入った箇所は・・・夜の月明かりの中で、山々の稜線がずっと残っていて見えていたことです。
もう、今すぐにでも、そこに飛んでいきたくなるくらいでした。幻想的ですよね。ありがとうございました。また遊びにきますね!

投稿: えりり | 2006年10月12日 (木) 21時06分

今回はいつも以上に力が入っていたね!お疲れでした。
また、たくさんの書き込みもあって本当によかったね。
たくさんの人からお褒めの言葉も頂いてしまって、よかったね。
これで益々一段とやる気になったことだろう?

山の写真も本当にきれいでよかった。レポートも実にリアルだし、いつもの人間観察が一段と冴えていたね!!
それにしても、いつも雨に降られそうで降られずなくて、で、こっちは「雨男」・・・
この差は一体何?やはり日頃の行いの違いってこと?

投稿: H隊員 | 2006年10月12日 (木) 23時00分

ナッキーさん、 「自分も登っている錯覚が」なんて、最高にうれしいです。早く山に行きたいですね。私も16日からA社に出向ですので、全く予定がたちましぇーん。


moeさん、  紅葉きれいでした。写真の数倍きれいでしたよ。小屋はもう「荷下げ」の準備してましたからねー。M&Mさんはまた日帰りで笠に行っちゃうんでしょうか?


とよさん、  力の入れ具合を評価していただいてありがとうございます。旅は「出会い」の部分が大きいですよねー。屋久島でとよさんに出会ったのは本当に大きかったですよー。人生変わりました。いや、大げさじゃなく本当に!
100座目は塩見の予定です。今のところ。


えりりさん、  たくさんの人に読んでもらいたいので出来るだけわかりやすく、情景・場面を想像できるような文をこころがけています。百名山を登り終えたらまた友人たちと北アに登りなおしたいと思っています。笠からの槍・穂のシルエットは本当に幻想的でした。あれを見ただけでも行ってよかったと思いました。


H隊員へ、  たくさんの人に書き込みしてもらって幸せです。本当に元気が出るよ!人間観察をほめてくれるのはうれしいねぇ。メモに書いておくのは、コースタイムとメシがどーしたとか小屋がボロイとかそんなことだけなんだけど、人のことについてはメモしなくても色々覚えてるんだよなー。
鳥海・平ヶ岳は登れず残念だった。雨男本領発揮だったが、幌尻・羊蹄は晴れたじゃないか!天気予報の分析が甘かった。隊長として反省してます。御嶽あたりに転進してたらなー。反省、反省。
これに懲りずにまたよろしく哀愁!
  

投稿: たけぱぱ | 2006年10月13日 (金) 11時25分

はじめまして☆山を楽しんでるのが、伝わってきます。
今年のGWに双六方面に行き、そのとき、笠にも登らねば!!って思ったんですが、紅葉の季節←いいですねぇ‥
参考にさせてもらいます。またおじゃまします~

投稿: バレンタイン | 2006年10月13日 (金) 12時46分

バレンタインさん、  カキコミありがとうございます。
笠ヶ岳、いい山でした。紅葉きれいでした。ワサビ平小屋も笠ヶ岳山荘も気持ちのいい山小屋でした。
笠からも双六や黒部五郎が見えて「またあっちにも行きてぇなー」って思ってました。
またよろしくお願いします。

投稿: たけぱぱ | 2006年10月13日 (金) 13時21分

ミクからお邪魔しまーす!
素晴らしい~素晴らしい~

小さい頃に山に連れて行かれ、イキナリ沢登りで山嫌いに・・・
29年間富山県民のクセに一度も雄山登頂していません><
しかも、今年8月に初めて室堂に行きました
実は。。。
パニック障害という病を持ち、「山が呼んでる」と思い(笑)
登山deリハビリ決行しています!
縁があり、たて続けに登山に恵まれています
来年は雄山登頂が目標です
死ぬまで一度でいいから剱岳に登りたい

投稿: ゆたdeサリー | 2006年10月13日 (金) 17時18分

ゆたdeサリーさん、  さっそく書き込みありがとうございます。
山に行くと、とにかく何もかも忘れてスカッとしますね!
立山は天気も好くてよかったですね。
雄山登頂、剱岳登頂、応援します。
少しずつ体力をつけていけば大丈夫!

魚津出身の友人が一人います。
魚がうまいところですよね。
友人の家つまり魚津に一度だけ行ったことあります。

これからもよろしくお願いします。

投稿: たけぱぱ | 2006年10月13日 (金) 17時43分

本当、山に行くと何もかも忘れて【頭の中が無になる】
ウチはずーーーっとキャンプ一家で育ってました
父は若き頃、剱岳キチガイで毎週剱岳に行っていました
(岸壁にビバークしてぶら下がっていた変人)
魚津岳友会に入っていたので恵まれていたんでしょうね
(今じゃ中年太りde蕎麦打ち先生してますw)
昨日、目の前で剱岳を見たら
「いつか絶対行くからな!」とホロリ涙しました
母は「早月尾根がキツィからアンタには絶対無理!!」
と言ってますが。。。母も剱岳2回登頂済デス

ゆるゆる体力をつけてココロも治して行きます!
魚津にお越しの際は是非ご連絡を!
例の蒲鉾屋の蒲鉾を渡しますよ♪

こちらこそこれからもよろしくお願いします┏○ペコ

投稿: ゆたdeサリー | 2006年10月13日 (金) 23時34分

初めまして!
足あとをたどって お邪魔をしました。

とても 素晴らしい内容で驚きました。
私は、まだ初心者なので、刺激をいただいています。

写真や文面を観ていて 初めて剣岳に登った時の事を思い出させてもらいました。
ザックにを背負い、雄山から剣沢のキャンプ場へと向かった事・・・
夜空には 一面に輝く星が・・ 何よりも 星の大きさに感動した事・・・

立山は、私にとって とても想い出のある場所です。
四季の表情がそれぞれに美しく また来年も・・・と自然に足が向いてしまいます。

登山歴などと人に話せるものは 殆んど持たない素人ですが、剣岳、登頂時の
清清しさだけは、忘れられないものになっています。

今、出かけてみたいのは 金時山です。(笑い)

お誘い 有難うございました。

             

投稿: momiji | 2006年10月14日 (土) 00時27分

momiji さん、
書き込みありがとうございました。
立山・剣は18年前に登ったきりでそのあと足をしるしていません。また行きたいですねー。
星空のすばらしさに感動しただけでも「山に来てよかった!」って思いますよね。
私は札幌育ちですが札幌市内はあかるすぎて星はよく見えません。高校生の時に知床の山を縦走しました。
3時起きで星空を見上げたときにビックラこいたことを思い出します。「こんなに星っていっぱい見えるもんなんだ!」
山に行くとご飯もうまいし、空気もうまいし、何よりも景色がきれいだと「きてよかったな」って思いますよね。
雨の日の歩きもそれはそれで色々と心に残っています。一人で歩いているといつの間にか自分自身と話をしてる自分がいたり・・・

なんだか勝手な話ばかりしてますが、これからもよろしくお願いします。

投稿: たけぱぱ | 2006年10月14日 (土) 07時03分

ゆたdeサリーさん、  ども、です。色々と。
魚津行きますよ。蒲鉾もらいに行きますよ。
父上初め、皆様にもよろしくお伝えくださいませ。

┏○ペコ ←つかわせてもらいます。

冬山(雪で道がなくなるような)は行きませんが、幸い低山だらけのところに住んでますので来年残り5座に向けてトレーニングだけは怠らないようにしたいと思っています。

投稿: たけぱぱ | 2006年10月14日 (土) 07時09分

日記見させていただきましたぁ☆
とってもマメに書かれていて感心してしまいました〜

私も5年前に笠ヶ岳に行ったのですが笠新道は下山に通りました。
山頂まで8時間半ぐらいかかってしまい山頂着いた時には
もうヘトヘトだった思い出があります。

私も紅葉の時期で小屋が閉まる前日に泊まったので
宿泊するお客さんは私達だけで貸し切りでした。
山頂は紅葉が終わってたんですが下山するにつれて紅葉が綺麗で
なかなか下山できないおばさん達の気持ちがよくわかります(^.^)

毎年紅葉見に山に行くのですが今年は行けなかったので(涙)
たけぱぱさんの写真見てなんだか行った気分になりました♪

写真とってーーーも素敵☆です!
細かく書かれていてすごく読んでいて楽しかったです♪

またお邪魔させてもらいますのでよろしくどーぞです┏○ペコ
         私もつかわせてもらいましたぁ(笑)↑

投稿: CHIRU | 2006年10月14日 (土) 23時45分

CHIRUさん、
コメントありがとうございます。
この時期は静かで、紅葉がきれいで、小屋の人たちも皆親切で、最高でしたね。天気にも恵まれましたしね。

今年はもう、低い山にしか行かないと思いますが、日記更新していきますのでまた見に来てくださいね┏○ペコ

投稿: たけぱぱ | 2006年10月15日 (日) 08時37分

こんばんは やっと拝見することができました
丁寧なレポで読み応えがありますね さすがです
私のときは夏の続きのような風景でしたが、秋の景色もいいですね 鏡平から双六あたりも行ってみたいのですが、連休の少ない私には敷居が高いです 

投稿: あき | 2006年10月15日 (日) 23時05分

あきさん、
コメントありがとうございます。
丁寧かどうかはわかりませんが、読んでいて一緒に登っているような、そんな感じになってくれたらいいなー、なんて思っています。
これからもよろしくお願いします。

投稿: たけぱぱ | 2006年10月16日 (月) 07時25分

笠新道登られたのですか~。お元気な方なのですね。
私はひ弱なので。鏡平小屋にでも泊まって弓折経由で
挑戦したいものです^^;;

投稿: とよ兄 | 2006年10月16日 (月) 21時28分

ほとんど更新しておりませんが、ブログに登山での山写真多少公開しています。お暇なときに見てみてください。
http://myhome.cururu.jp/daisetu

投稿: とよ兄 | 2006年10月16日 (月) 21時33分

とよ兄さん、
コメントありがとうございます。
私もここのところブログ更新サボリ気味。

この18日から町田のお店に通っています。
そこの10階から丹沢・大山がよく見えます。
ということはもっと天気のいい日には富士山が見えるはず。
今度、そんなレポ書いてみようかしら。

投稿: たけぱぱ | 2006年10月20日 (金) 08時40分

遅ればせながら・・・拝見しました!
いや~笠ヶ岳、いいっすね!やっぱりいい山です。私も今度は双六の方へ縦走したいです(逆でもいいけど)。
それより「槍・穂高の眺めが、一望できます」の読点へのツッコミ、バカウケでした(笑)。こまかいですって!(^^)でも確かにくどい(←納得)。
ジツはですね、私が笠に登ったとき、杓子平がめちゃめちゃ気に入って(槍穂なんてぜんぜん見えなかったのに!)、「よぉし!将来はここに山小屋を建てるぞ!」って野望を心に誓ったんですよ(笑)。すっかり忘れてたのを思い出しました(^^)

投稿: しげぞう | 2006年10月22日 (日) 21時23分

(^○^)しげぞうさん、おひさコメントありがとうございます。
読点へのツッコミを評価していただいてうれしーーっ!
杓子平に山小屋建てたら格安で泊めて下さいね。
なかなか町田の10階からの丹沢を撮る機会に恵まれませんが、
徐々にレストランのお姉ちゃんと仲良くなってレポートしますからね!

投稿: たけぱぱ | 2006年10月22日 (日) 21時41分

久々の投稿だよ。
今日、新穂高ロープウェイの西穂高口からの眺めを見て感動!!
新穂高温泉から目の前に広がる笠ケ岳の雄姿に見とれてしまった。
来年是非とも登ろうと決意したぞ?
だから、たけぱぱの「笠ケ岳」のブログを思い出したのさ。
近くにある「クマ牧場」のクマのショーは良かったねエ。白骨温泉のお湯も良かった。泡の湯は時間が合わず、行っただけだった。

投稿: H隊員 | 2006年11月26日 (日) 22時23分

H隊員へ、
いつもブログ応援してくれてありがとう!
北ア、特に槍・穂のあたりは山が好きな人間にとって特別なものがあるよね。
笠ヶ岳もいい山だよ。
また是非登りたいねエ。

投稿: たけぱぱ | 2006年11月27日 (月) 14時09分

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