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2007年7月 6日 (金)

鳥海山。98座目!(本編)PART2

2007年6月30日(土)、鳥海山に登ったH隊員と私(ぽんぽこ登山隊)は頂上滞在26分、12:24に名残惜しい山頂をあとにする。 「鳥海山PART1」はコチラ>>

頂上は晴れていたが、下るにつれてまた雲の中に入っていく。2050004_1787901801

←大物忌神社(御室小屋)に下っていくH隊員。

神社のまわりにも花がいっぱいだが、先に進む。思ったより登りに時間がかかってしまった。

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←七高山方面。さっきこれくらい晴れていたら迷いそうになることはなかったのに・・・

迷うことなく雪渓を登り、外輪山の上に立つ。あとは下るのみだ。

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←花畑。ガス。雪。H隊員。

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←頂上までは見えないが、一瞬ガスが途切れる。2050004_3854978955

←サンカヨウ

御浜小屋方面(鉾立方面)との分岐のところで、一瞬日本海が見えた。今度はH隊員も見れたようだ。頂上では教える暇もなかった。

そして分岐を道標通りに河原宿方面に進む。

薊坂。

H隊員「さっきはこっちを通ってないよなー」

私「そういえば登りにあの分岐にたどりついたときは違う方向からだったなー」

地図を見ると、登りは少し遠回りしたようである。

薊坂も花でいっぱいだ。

15分ほどで「小雪路」。

ガスが濃くないのでなんなく通過。

次に「大雪路」に入る。

雪渓の下の方は見えないが上の方は見通しがいい。

登りでは全く見えなかった旗も立っている。

その旗沿いに走るように降りていく。それでも危なくないくらいの傾斜だ。2050004_1165237750

←大雪路。2050004_2618211567

←H隊員を下から撮る。2050004_2297321904

←たけぱぱを上から撮る。

雪渓下部はガスの中に入る。

が、この雪渓を下りていけば河原宿の小屋に着くハズだ。

登りは上から見て右岸を歩いてきたのでそちらを歩けばいいだろう。

ところが、左岸に夏道が見える。

私「あっちに道があるなー。あっち歩こうか」

H「隊長に任せる」

ところが夏道も途切れ(雪渓で消えているのだろう)、雪渓に戻る。

ここで少し無理をしてでも右岸に戻ればよかったのだが・・・

雪渓の左岸を歩いていると傾斜が急になってきた。

H隊員は軽アイゼンをつけている。

H「大丈夫か、こっちで?」

私「この雪渓が尽きれば河原宿小屋が現れるハズだ。大丈夫」

と、言いながら少し不安がよぎる。

何度も雪渓の上で地図を出す。

H「さっき、夏道が見えたときこっちが河原宿って書いてあったもんな」

私「間違ってないって(95%くらいはね・・・)」

そんな不安がよぎったとき、私の足が下に流れた。背中を下にして滑っていく。もがくが止まらない。たまたまH隊員がいて止まった。

H「大丈夫か?」

私「どうやら大丈夫だ」

背中の皮の一枚でも剥けたかと思ったが無事だ。Tシャツ一枚だったので右腕に少しかすり傷。それで済んだ。

10mくらいしかすべっていないのだが、いろいろ考えた。

(このまま下まで落ちてもあそこで止まるな。死にはしないな。背中はちょっと血が出るかな。靴や腕をジタバタしてもなかなか止まんないな)などなど・・・

H「アイゼンつければいいのに」

私「おっしゃるとおり・・・」

無理のないところまで雪渓を下りて、斜面がゆるくなったところでまた雪渓に戻る。

雪渓が尽きた。夏道に出た。

と、間もなく河原宿小屋が見えた。

よかった・・・

14:30、河原宿小屋。小休止。

ホッとしたらハラが減った。おにぎり一個食う。イクラのおにぎり。

私「ンマイ!生きててよかった!」

H「ホントだよな」2050004_2170798941

←少し歩いたところに「ハクサンフウロ」が。きれいだった。

15:06、滝ノ小屋。

食料やビールなど大量に持った地元のおじさんたちがたくさん登ってくる。

明日は山開きかな。7月1日だ。

15:18、駐車場到着。

靴を履き替え、濡れた服を着替え、H隊員号で帰りの道につく。

運転するH隊員には悪いが猛烈に眠い。何分か眠った。

高速に乗る前に目が覚めた。

H「帰りは酒田I.C.から乗るぞ。その前に給油だ」

私「OK牧場!」

こうして来た道を戻り、佐野藤岡I.C.で高速を下り、その日のうちに青梅に戻ろうと佐野駅前でH隊員と別れた。21時少し過ぎ。

佐野駅で時刻表を見る。ダメだ、小山での接続が悪い。

新幹線使おう。ダメだ。小山通過ばっかりだ。

かくして別れたばかりのH隊員に電話をし、佐野駅まで戻ってもらい、H隊員宅にまたまた一晩やっかいになったのでありました。

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次の日、H隊員に大量のキュウリをもらったこと。小山から特急「おはようとちぎ4号」に乗って新宿に出たことを報告してしめくくりとしたいと思います。

長々とお付き合いありがとうございました。Dscf1301

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コメント

とうとうパート2も完成だね。
雪渓では少し心配したけど、何とか下山できてよかった。
今度は気をつけよう!!
それにしても最近、高山植物の名前、よく出るようになったね!?
何で調べてるのかな??
あと2つも楽しんで行こう・・・

投稿: H隊員 | 2007年7月 7日 (土) 00時05分

H隊員へ、
早々のチェックありがとう。
鳥海では(鳥海でも)かなりメイワクかけたが、懲りずにお付き合い頼みます。
運転なしなら北岳から塩見をつなぐのもおいちゃんならOK牧場だよ。
そして8月18・19日の平ヶ岳はおいちゃんなくしては登れませんので、よろしく哀愁!!!!!!!!!!!!!!

投稿: たけぱぱ | 2007年7月 7日 (土) 00時53分

おつかれさまでした。
ちょっと小説っぽくて、よかったです。
ホント、無事でよかったよかった。

投稿: 上ミノ | 2007年7月 7日 (土) 06時09分

たけぱぱさん、H隊員さん、鳥海山登頂改めておめでとうございます☆!!中学生時代の私のあだ名ぽんぽこです。(たけぱぱさんたちの場合山の神様が名づけたのですよね)失礼いきなり話がそれてしまいました。 凄い岩ですが歩きにくくなかったですか?雪渓大変でしたね。下るにつれてたくさん雲があるのですね、サンカヨウ可憐です。背中を下にして滑っていくところドキドキ!としましたが、かすり傷ですんでホッとしました。28年前に購入の「エリアマップ鳥海山」役に立ったようですね♡ ブログ見て読ませていただいて有難うございます。

投稿: はっしー | 2007年7月 7日 (土) 06時38分

ブログを読み、なかなか迫力を感じました
滑落した瞬間、いろいろ頭をよぎるんですよね
山スキーで10m滑落した時も
あ~この下は滝?なんて思い込んだり・・・
たけぱぱさん怪我もなく、本当に良かったです(*^。^*)

お花も沢山咲いていたようですね
百名山やっている時はハードに登ってしまうので…
H隊員さんも百名山終わった時、ゆっくり思い出の山。登るのも良いですよね

投稿: えっちゃん | 2007年7月 7日 (土) 07時55分

えっちゃんさん、
まだまだ先のことは想像できませんが、できればそのようにしたいものです。
えっちゃんさんは、百名山達成されて、悟りの境地に入ってる感じですね。

投稿: H隊員 | 2007年7月 7日 (土) 10時12分

お二人が無事で、何よりです。。
山は、危険と隣り合わせと、言いますから、
これからも、充分気をつけてくださいね。
お二人とも、ベテラン。。
とっても落ち着いていますね。。
写真もいっぱい、ありがとうございました~!

投稿: ゆみちゃん | 2007年7月 7日 (土) 14時25分

上ミノさん、
ちょっと気合入れて書いてみました。
小説っぽかった?
それって喜んでいいのかな?
まあ、無事に下界に戻れたのでそれでよしとしましょう。

投稿: たけぱぱ | 2007年7月 7日 (土) 20時19分

どうなることかと気をもみました。
滑落は初めてですか?
うさぎはむかし岩場でトップをやっていて落ちる寸前になった事があります。仲間に上に回ってもらってザイルをおろしてもらって命拾い。たまに夢をみます!

投稿: うさぎ | 2007年7月 8日 (日) 00時15分

ご無事でなによりです・・・(゚_゚i)タラー・・

おにぎりを食べながらの
>「ンマイ!生きててよかった!」
は、実感こもってますね


投稿: こころ | 2007年7月 8日 (日) 06時27分

鳥海は良い思い出ばかり、、素敵な山です。

先月、娘は山スキーに行っていました。パパが羨ましがっていました。俺も行きたいよ~~^と

機会があったらで日も一度登りたい山です。

投稿: 野の花 | 2007年7月 8日 (日) 08時09分

お久しぶりです。

昨日、鳥海山へ行ってきました!
予報通りの良い天気の中、快適に登ることができました。

今回は事前に、たけぱぱさんのレポを拝見させていただいたので、たいへん助かりました。
でも朝一で登っていたので先行者いませんし、トレースもないので心細かったです。案の定、雪渓上で一時ルートを見失いました~(T_T)
こんな所をガスっていたらと思うと…ですが、
でも、たけぱぱさんたちは、そんな中歩いたんですよね。ホントすごいです~。

投稿: ここあパパ | 2007年7月 8日 (日) 17時34分

たけぱぱさん、鳥海1,2とも読ませて戴きました。面白く、読ませて戴きましたが、本当にお疲れ様でした。私は鳥海はここ5年、GWに山スキーで行ってます。鉾立から入るのがメインですが、今年だけは残雪も多く、ガス・ガスが続き、御浜小屋で撤退しました。ガスの中の滑りも赤布を目印に、少しずつ下りました。尾根が広いだけにルートファインンディングは大変ですね!でも、たけぱぱさん、登頂されて、良かったですね!
後、2つですね!頑張って下さ~い。

投稿: やまとそば | 2007年7月 9日 (月) 17時58分

ご無事でなによりです。
ハクサンフウロがよりキレイに見えたのでは?
やっぱり油断はいかんですね。
そして地図は昔のとはいえ、大事ですね。
なにより仲間がいて、ホントよかったです。

投稿: らいず | 2007年7月 9日 (月) 20時10分

はっしーさん、
いつもブログ応援ありがとうございます。
「ぽんぽこ登山隊」はウチの山ノ神が名付け親です。
最近はH隊員と二人のことが多いですね。
隊長の判断の甘さが隊員にメイワクをかけているようです。
隊長失格ですね。

投稿: たけぱぱ | 2007年7月12日 (木) 23時53分

えっちゃん、
あっという間の出来事なのですが、いろいろと考えるものですね。
でも止まってみるとせいぜい10mくらいすべっただけなんです。
油断は禁物ですね。
鳥海はまた必ず登りに来ると思います。
チョウカイフスマ、見てみたいですね。

投稿: たけぱぱ | 2007年7月13日 (金) 20時25分

H隊員へ、
そうだね。
またH隊員やH副隊長と来れるかもしれないね。
H隊長、早く復帰せんかなー・・・

投稿: たけぱぱ | 2007年7月13日 (金) 20時27分

ゆみちゃん、
今頃はケアンズですよね。
うらやま!
山登りの年数だけは経ってきていますが、まだまだ勉強不足。
山を甘く見ないように気をつけます。
地図とコンパスは大切です。

投稿: たけぱぱ | 2007年7月13日 (金) 23時37分

うさぎさん、
滑落は始めてですね。
バイクで転倒して腕やヒザが血だらけになったことは何回もありますが。
私は大学5年行きましたが、もう一年行きそうになる夢で苦しくなってガバッと起きます。

投稿: たけぱぱ | 2007年7月13日 (金) 23時41分

こころさん、
油断禁物、けんもつ、かさまつ、アンドリアノフ、コマネチです。
こんな30年近く前の誰もわかんないようなくだらない話が出来るのも生きていればこそ、ですね。
イクラのおにぎり、うまかったー!

投稿: たけぱぱ | 2007年7月14日 (土) 00時02分

野の花さん、
鳥海、思い出に残る山になりました。
またいつか行かなければならないと思っています。
パパさん、お元気ですかー。
またオフ会やりましょうねー。

投稿: たけぱぱ | 2007年7月14日 (土) 01時04分

ここあパパさん、
同じルートを登られたのですか?
ここの雪渓は大きい(長い)ので不安になりますよね。
私たちも何度も地図を出して確かめました。
ここあパパさんの時はお天気がよくてよかったですね。
東北の山はまたゆっくりと登りなおしてみたいと思っています。

投稿: たけぱぱ | 2007年7月14日 (土) 07時40分

やまとそばさん、
登るのも下るのも苦戦しただけに思い出に残る山行となりました。
何度も地図を見ながらだったので迷ってるという意識はなかったのですが、あしあとがないと不安なものですよね。
あと二つ、慎重に登っていきたいと思います。

投稿: たけぱぱ | 2007年7月14日 (土) 07時47分

らいずさん、
いつもブログ応援ありがとうございます。
ハクサンフウロがホントにきれいでした。
油断は禁物です。少しぐらい・・・という気持ちが落とし穴ですね。
地図とコンパスが大活躍の山行でした。
H隊員にメイワクをかけたことを反省しております。
山でも、横で居眠りしたことも、帰れなくてお邪魔したことも。
これからもよろしく哀愁!

投稿: たけぱぱ | 2007年7月14日 (土) 07時55分

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