« 屋久島日記 2008年4月。1日目。 | トップページ | 屋久島日記 2008年4月。3日目。 »

2008年10月 9日 (木)

屋久島日記 2008年4月。2日目。

2008年4月4日(金)、4時頃起床。

酔いはまだ残っているが、腹が減っている。何か食べないと。

パンを買ってあったのだが今は食べたくない。山の中で食べるようにとカップ麺を買ってあったのでそれを食べることにする。

談話室にザックその他の荷物を運んで、カップ麺を取り出しポットのお湯を注ぐ。3分間待つ間もう一度荷物の整理をする。

縄文杉の登山口である荒川口へのアクセスとしては大きく分けて3通りあるだろう。

①ツアーに申し込む。これなら宿まで送り迎えをしてくれる。

②レンタカーで行動。途中からバスに乗り換えになる。

③路線バスで荒川登山口まで行く。

私はもちろん③のパターン。①のパターンの人がもっとも多く、普段山に登らない人でも縄文杉は見たいものらしい。そのため、スポーツ用品店やみやげ物屋さんなどにレンタル品の靴・ザック・レインウェアなどが置いてある。

カップ麺をすすり、箸やコップを洗って返し、4:45頃YHを出る。

どうやらYHで見かけた坊主頭の学生さんも同じバスに乗るらしい。バスの停留所まで一緒に歩く。

夜の南国の空気を感じながらテクテク歩いていると「屋久島に自分がいるんだ」という思いが湧いてきて不思議な気分である。     

停留所にベンチがあり、そこに座って待つ。

やがてバスが港の方からやってきた。私が乗るのは「宮之浦港入口」バス停から。ここは5:01発。

バスは少しずつお客さんを拾ってゆくが、二人用の席をザックとともに占領して大丈夫なくらいの乗車率である。そう思ったとたんに爆睡体制に入ったようである。気がつくとザックとは反対方向に思い切り体が傾いている。体を戻す。また気がつくと傾いている。そんな爆睡体制のま荒川登山口に6:20着。

Dsc00707_40

←荒川登山口

前回ここで写真を撮ったのが昨年(07年)11月12日。    

 075

←07年11月12日、出発前の写真。

5ヶ月も経たないうちにまたここへ来れるとは。こころよく送り出してくれた家族のおかげである。

まず、トイレに行く。女性用の方は大行列。

Dsc00708_40

←ツアーの人が多い。出発前の体操や注意事項など。とにかく大にぎわいである。

6:42、歩行開始。今日は新高塚小屋までの道のり。シュラフと二日分の食料などが入っているのでテン泊用の大き目のザックを背負っている。

このザックを背負って山歩きをするのは一昨年(06年)の夏にH隊員と幌尻に登って以来である。ザックの肩紐が肩に食い込む。

Dsc00709_40   

←トロッコ道。太忠川を渡る。

Dsc00710_40       Dsc00711_40        

Dsc00712_40

←安房川を小杉谷橋で渡る。

7:25、小杉谷小学校・中学校跡。

Dsc00713_40

←元の校庭に桜が咲く。

Dsc00714_40 久しぶりに大荷物を持って歩くと全くスピードが出ない。

(こんなにトロッコ道長かったけ~?旅人は空身とは言えよく歩いたなァ)

Dsc00715_40

←マムシ草。タケノコみたいに見えているのがそうです。もっと大きくなって葉を広げ秋には赤い実をつけます。

Dsc00716_40

←昨年11月、ここで休憩したことを思い出します。

Dsc00717_40

←トロッコ道から翁岳が見える場所があります。翁岳は屋久島で4番目に高い山です。1860m。

Dsc00718_40

トロッコ道の最後に「大株歩道入口」という場所があり、橋の向こうにトイレがある。その橋のところで何やらTV撮影をしている様子。見たことのある大阪のタレントと屋久島のガイドさんの真津昭夫(まなつあきお)さんだ。

真津さんは前回の縄文杉行きでもお見かけした。タレントの名前は今でも思い出せない。

8:50、大株歩道入口。休憩。水分補給・エネルギー補給。パンをかじる。

Dsc00719_40

←大株歩道入口のトイレ

ここで20分休憩をとったのだが、その間ずっとTVロケをやっていた。カメラがこっちを向いていたので映っているかも。おばちゃんたちは「あれ誰や?」とか言いながらもちゃっかり一緒に写真を撮ってもらっている。

9:10、大株歩道入口を出発。ここからは山道である。

いきなり急登になる。歩き出したとたんに霰が降ってきた。合羽を出すまでもなく、すぐ止んだが。

Dsc00720_40

←大株歩道入口からのとりつき。

汗が一気に噴き出す。

9:23、翁杉。

Dsc00721_40

←翁杉。大きくて根元の方しか写せない。

9:30、ウィルソン株に到着。

株の中に入ってみる。

Dsc00723_40

←株の中には清水が流れている。祠もある。

皆が集中して上を見上げている場所がある。

Dsc00725_40

←その場所から見上げるとこんな景色が。

Dsc00726_40

←ウィルソン株

9:42、ウィルソン株をあとにする。

Dsc00727_40

←ウィルソン株から縄文杉まではあと1.9km。

Dsc00728_40

←倒木に生えたコケが屋久島の代表的な風景ではなかろうか。

10:13、水場で休憩。ツアーの人たちもここでほとんど早めのお昼にしている。私もパンを半分かじって栄養補給。

10:24、出発。

Dsc00729_40

←ヒメシャラの木。南国を感じさせる。

Dsc00730_40 Dsc00731_35

←10:29、大王杉。

Dsc00732_40

Dsc00733_40

←10:33、夫婦杉。

Dsc00734_40 だんだん縄文杉が近づいている気配がする。それはコースタイムが頭に入っているからとかそういうことではなく、周りの木々が醸し出す雰囲気がそう思わせるのだ。

(よく来たね。おや、また来たのかい・・・)

妄想の世界に過ぎないかもしれないが、大きな木は言葉を知っていて無言で語りかけてくるような気がする。

Dsc00735_40

←縄文杉のすぐ下で。今回最初に見たヤクシカ。

下ってくる人が多くなり、顔を見ると皆満足げな顔をしている。

テラスに上がる階段を登ると縄文杉とご対面。

Dsc00737_35

←10:55、縄文杉。

まさかこんなに早くまた合えるとは思ってもみませんでした。

Dsc00739_35 

←一枚撮ってもらう。

Dsc00740_40 ここまで来れば今宵の宿「新高塚小屋」まで2時間くらい。急ぐこともないのでじっくりと縄文杉とお話をする。

(今回は一人かい?家族は留守番?)

(そうなんすよ。急に休みが決まっちゃったモンで仕方ないっすよね)

(そうかそうか。ま、ゆっくりしていけよ)

11:21、縄文杉に別れを告げる。

(また来ます)

(今度はみんなも連れて来いよ)

ここから先は急に静かになる。登山者の世界だ。

11:29、高塚小屋。

Dsc00741_40

←高塚小屋。

ここでまずトイレを借りる。小屋の前にどっかり座ってパンの残り半分をかじる。

11:50、高塚小屋発。約20分の間、ここにトイレを借りに来たのはおばちゃん一人だけだった。

15分ほど歩くと木に巻いてある赤いテープに「ケイタイ」の文字が。

Dsc00742_40

←ここでモブログ送信にチャレンジしてみたが、打っている間に圏外になってしまい、なかなか回復しなかった。

ポチポチ携帯をいじっている間に一人のおじさんに抜かれた。

Dsc00743_40

←ずっと樹林帯の中なので眺望はほとんど得られないが、こういった標識が慰めてくれる。

Dsc00744_40 Dsc00745_40

Dsc00746_40 Dsc00747_40

←この標識のところで休んでいると、ほとんど荷物のない長髪の兄さんが走るように新高塚の方から下りてきて、走って行ってしまった。

(淀川から入って荒川に一日で抜けるのかな~)

あとから気になったが、行ってしまったあとでは確かめようもない。

Dsc00748_40

←ヤクザルだ。全くコチラを意に介せずという感じだった。

13:10、新高塚小屋に到着。

Dsc00751_35

←新高塚小屋

40人収容の小屋だが先客はたった一人。さっき携帯をいじっていたときに抜かされたおじさんだ。挨拶を交わすが会話はそれっきりだ。2階建ての小屋の1階の端と端に陣取り、シュラフやエアマットを広げる。

腹が減った。パンをかじってばかりだったので無性にラーメンが食いたい。

小屋のすぐ近くに水場があり、そこのベンチに座ってお湯を沸かしラーメンを煮る。

シカが3頭現れる。Dsc00752_40

Dsc00753_40

Dsc00754_40

サルもそうだが、シカもチラッと目をくれただけであとはこちらのことなどどこ吹く風だ。

シカを眺めながらラーメンを食う。ウマイ。インスタントラーメンをおいしく食いたければ山で食えばいい。

小屋に戻る。

ここは標高1500m近い。じっとしていると寒いのでシュラフにもぐって山日記など書いていると眠くなってきた。

15:30頃、もう一人兄さんがやってきた。さきほどのおじさん・私・兄さんで直角三角形の位置に陣取ってシュラフなど広げている。

三人になると少し会話がはずむ。お互いどこから来たのか。何回目の屋久島か。飛行機かトッピーか。明日はどうするのか。

16:30頃、兄さんは食事の道具を持って外に出ていった。

16:45、こちらもお腹がグーグー鳴り出しもう一度ラーメンを食いに外へ出る。白のスウェット兄さんは高○さん。あとでわかったことだが、HNは「ひさし。」

横に座らせてもらい、ラーメンを煮る。

ひさしさんも焼酎(三岳)をちびちびやりながらの夕食だった。町田在住で屋久島は2回目。前日は安房のホテルに泊まり、「磯のかおり」に知り合いがいるのでそこでたらふく食って飲んだそうだ。今日、淀川から入り宮之浦の頂上を踏み、ここまでたどりついた。

私「屋久島で一番好きなところは?」

ひ「太鼓岩ですね。前回来た時にあそこから見た景色に圧倒されましたね」

私「うーん、私も同じですね。あそこだけは屋久島に来たらはずせない場所ですね」

そんな話をしているとまた静かにシカが1頭。シカを見ながら楽しい会話と三岳。全く言う事ナシ。

ひさしさんは明日縄文杉を見て白谷に行き、また太鼓岩に行くそうだ。

小屋に戻る。寒いのでシュラフにもぐるが、今日は風もなくこの時期にしては暖かい日なのだろうなと思う。

(もう一枚着るものを持ってくればよかったな・・・)

もう少し三岳をちびちびやっていたが、完全に暗くなる前に切り上げて、歯を磨き眠りにつく。

何時頃寝たか定かではない。

三日目に続く>>

クリックしてくださると「あさこちゃん、リクエストにお答えして書いてますからね~!」も喜びます!→人気blogランキングへ

|

« 屋久島日記 2008年4月。1日目。 | トップページ | 屋久島日記 2008年4月。3日目。 »

コメント

じっくり読みましたぁ。

いいねぇ~~なんだか自然に抱かれてる感がすっごくわかるぅ。
ますます行きたくなったよぉ。

こりゃダーリンだましてつれていくしかないな~~~

投稿: あさこ | 2008年10月 9日 (木) 19時12分

あさこちゃん、
「だまして」でも連れて行く価値はあります。
九州にいるうちにね。
山が好きなあなたなら屋久島の魅力にはまること間違いなし。
ダイビングもカヤックも出来るし。
なんたって食い物がうまいじょ~。
焼酎もうまいじょ~。
行くっきゃないでしょう!

投稿: たけぱぱ | 2008年10月 9日 (木) 20時13分

えーっ、外せない場所は太鼓岩なんですね!!
最終日に白谷雲水峡を行けるところまでと考えていますが、
何としても太鼓岩まで足を踏み入れないと。
天気はまずまず、あとはやる気だけ!

ところで、荒川登山口までの一般車輌乗入れ規制は、
GWや夏休みなどの期間限定ですよね?

投稿: Aki | 2008年10月10日 (金) 09時11分

Akiさん、
欲張ってはいけません。
必ずあなた達は屋久島の魅力に取り付かれ、また行くハメになりますから。
ま、ムリせずがんばってください。
レンタカーなら早めに動けば時間はなんとかなるでしょう。

ご質問の規制は今の時期はありません。
ただし、できるだけ早めに行かないと登山口から遠いところに車を停めるようになってしまいます。

投稿: たけぱぱ | 2008年10月10日 (金) 09時45分

今回も気ままに行けて羨ましいよ。
さてこの後はどうなったのかな??

投稿: H隊員 | 2008年10月13日 (月) 00時33分

H隊員、
4月に「気ままに」屋久島に行かせてもらったので、7月は家族で尾瀬に行きました。
どっちにしてもオイラの好きなところばかりに行ってますね。

投稿: たけぱぱ | 2008年10月20日 (月) 12時36分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 屋久島日記 2008年4月。2日目。:

« 屋久島日記 2008年4月。1日目。 | トップページ | 屋久島日記 2008年4月。3日目。 »