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2009年7月 8日 (水)

大雪・トムラウシ・十勝岳(大雪編)。

2009年6月26日(金)、3:15起床。テントの中で目覚めるというのは不思議なものである。自分ひとりの空間でありながら幕1枚外は自然の真っ只中。鳥の声と木の葉が風にそよぐ音がすぐ近くに聴こえる。

すでにかなり明るい。

寝袋にもぐったままメンバーの連絡用のサイトに書き込みをする。

4時を過ぎたあたりから、「バスを待ってます」とか「始発の電車で都心に向かってます」との書き込みが入ってくる。頭の中の地図にあちこちから羽田空港を目指しているメンバーの姿が浮かぶ。

4:30頃起き上がり、まだ残っていたおにぎりを1個頬張る。もの足りないのでパンも食べたい。

《そうだ、キャンプ場に自販機があったなー。コーヒーでも買って来よう》

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←4:50頃。旅の我が家。

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←だだっ広いテントサイト。張ってあるのは5張だけ。

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←コーヒーのはずがガラナを買ってしまった。

テントに戻ってパンをモシャモシャと食う。YASU★さんからも「赤坂の事務所で起きた。空港に向かいます」と書き込みがある。

5:30くらいになると「空港に着いたよ。朝マックするよ」などと書き込みがある。

《オイラも6時になったらテントをたたんで準備すんべぇか》

マットを外に出し、その上に一旦荷物を全部出す。こういうことが出来ない雨の日の撤収は気分もテントも重くなっちゃうが、幸い今日も天気はよさそうである。

6:30頃、パッキングも終わり、デカザックを背負い、小ザックを肩にかけて歩きだす。旭川は今日も暑くなりそうだ。

6:51のバスに乗る。生活路線であるので普通のサラリーマンや用向きの主婦・学生などに囲まれての乗車。乗せていただいてる感じである。

昨夕ほど道は混んでおらず、スムーズに旭川駅前まで運ばれる。

空港行きのバスは7:55までない。コンビニに行き、昼用のおにぎりを買う。

適当なところに荷物を置いてすわって待っていると、バス停に列が出来始めた。どんどん列が長くなっていくので私も荷物をよっこらしょと動かし、列に並ぶ。

バスは「早めに到着して時間通りに出発」するのかと思っていたら、「時間通りに来て遅れて出発」した。皆大荷物だし、先払いだし、乗り込むのに時間がかかるのである。

《これじゃあ、8:35に間に合わんな。オイラが皆を待たせることになるかも》

などと考えながらバスが空港に近づくと、10人が乗っているハズのエア・ドゥが着陸した。

《ごめん、みんな。待っててね~》

8:40頃、空港に到着。到着ロビーに行くとみんなの姿があった。

私「おはようございます」

「たけぱぱ、おはよう!」と声が返ってくる。

今回初めてお会いする、みゃーみさん・ブラッキーさんに挨拶。

私「たけぱぱです。よろしくお願いします」

YASU★「たけぱぱぁ、、、ぶーちゃんが来るのを待って追いかけるから2台8人で先に登ってて。たけぱぱがリーダーでね。ふぉれこさんとYMDを紹介するからこっち来て」

と言って、レンタカーのカウンターで手続きをしているお二人に紹介していただいた。

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←ふぉれこさんとYMD。

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←レンタカーの手続きが終わり、送迎の車を待つメンバー。

やってきたワゴン車に荷物を載せ、8人が乗り込む。動き出してすぐ空港の隣の建物がレンタカー会社の事務所である。

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←YMD号

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←ふぉれこ号

私はYMD号の助手席が空いているようなのでそこに座らせていただくことに。

「まずコンビニに寄るよ~」

ナビを『旭岳ロープウェイ』にセットしていざ出発。

YMDは「運転楽しい~、祭りじゃ祭りじゃ、運転祭り~」とか言って騒いでいるようなので運転はバッチリのようである。

YMD号の後部座席は泣く子もダマるまりん様&みほ様コンビである。なかなかにぎやかな車内である。

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← コンビニでピースのまりん様。私もここでパンなどを買い足す。

10:00頃、旭岳ロープウェイに到着。女性陣はCW-Xをはくためにトイレに向かう。

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←ロープウェイ山麓駅の上に旭岳が見える。

H隊員がやってきた。ずっと同行してきた恩師は6時のロープウェイで登っていったそうである。

H「ここに停めちったのかい。下の駐車場に停めればタダなんだよ~」

《停める前に言ってくれ!》

CW-Xをはくのか、日焼け止めを塗るのか、歯を磨くのか、到着してから約30分経つがまだ出発できない。

そのうちに、ぶーちゃんを空港で拾ったYASU★号も追いついた。

やっと用意が出来てロープウェイの建物に行くと10:30の便が出たばかり。次の10:45の便に乗ることにする。

ここでは各自、往復のキップを買う。2800円なり。

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←我々は姿見の池を左に見て旭岳頂上に向かう。

大阪から参加のぶーちゃんとは昨年10月2日以来だ。

私「大阪でガンガンイベントを立てて人気者になってると聞きましたよ」

ぶー「大阪はこの仲間ほど『中くらい』の人があんまりいませんな。激しいか、初心者かどっちかですわ」

ここで解説をしておくと、今回のYASU★部隊は「中くらい」ではない。かなり健脚揃いである。私もYASU★さんと山を歩くのは初めて。飲み友としてはもう1年半くらいのつきあいになるが・・・

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←山麓駅からロープウェイに乗る。

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←約10分で標高1600mの姿見駅だ。

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←ゴンドラから見た旭岳。

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←明日登る予定のトムラウシ方面。

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←姿見駅に到着。旭岳が間近にせまってきた。

YASU★「14:45発のロープウェイに乗ります」

との宣言があり、10:56歩行開始。

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←全く何も文句ないもんね、という眺めだ。

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←エゾコザクラ40_dsc06870

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←私が最後尾を歩く。その前をやはりブラッキーさんが花の写真を撮りながら歩く。

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←雪の上を歩く。雪玉を作るのに手ごろな解け具合だ。雪合戦が始まる。一番ハシャいでいたのは50歳コンビのYASU★さんと私だったかもしれない。

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←11:10、姿見の池。池はまだ凍っていて旭岳の姿を映すことは出来ないが。

姿見の池の上からは登山者の世界になる。

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←キバナシャクナゲが見頃だ。

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←この景色を見れただけでも、「北海道に来た価値あり」の眺めではないだろうか。

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←イワウメ

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←エゾノツガザクラ

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←画面の一番右端奥がトムラウシ。その左は化雲岳。

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←空の青、白い雲、山肌の色がいいじゃないですか。

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←山肌から噴煙が上がる。

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←六合目。東川町は「田園風景の美しい町」「水道のない町」としても有名。田園地帯なのに移住者が多く、人口増加中という珍しい町である。

『田園』ときいて玉置浩二を思い出す方も多いだろう。隣町である旭川の出身である。どうでもいいことだが、この人も50歳である(1958年9月生)。

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←明日登るトムラウシ方向を何度も眺める。21年前に歩いた稜線だ。

21年前の写真などはよかったらコチラを>>

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←この仲間たちとこの場所にいられることが出来てよかったと思う。しかし、皆健脚揃いだ。写真を撮っている間にどんどん離されていく。

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←七合目。

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←ズームアップしてみました。奥がトムラウシ。

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←八合目で振り返ってみる。

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←九合目。ややガスってきた。

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←間もなく頂上だ。

12:25、標高2291mの頂上に到着。(2008年にそれまで2290mだった標高を1m高くして2291mに改めた)

残念ながらガスが少しずつ濃くなってきており、遠くまでの眺望は得られない。

まずは三角点にタッチだ。

私「H隊員、これで78座目かい?」

H「そうだ」

私「おめでとう!」

H隊員とガッチリ握手。

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←北海道の最高地点、旭岳頂上の三角点。

Dsc06901_40 ←13名全員で記念撮影。

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←久々のティカータスポーズ。

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←黒岳方面。黒岳にもロープウェイがかかっており、下ったところは天下の名湯「層雲峡温泉」である。

層雲峡温泉→ロープウェイ→黒岳→北鎮岳→旭岳→ロープウェイ→旭岳温泉というコースを30年前に歩いたことがある。オススメのコースです。花の季節か紅葉の季節がいいでしょうね。但し、紅葉の季節は「観楓会」の時期。温泉は激混みです。

Dsc06904_40 ←しばし頂上で小休止。

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←12:47、頂上をあとにする。自分の魂だけここに置いてくるような錯覚におちいる。頂上になのか、自分の魂になのか、挨拶する。「また来るよ!」

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←金庫岩が見えてきた。

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←画面左端に見えているのはニセ金庫岩。

詳しい話は「金庫岩」もしくは「SOS遭難事件」で検索していただきたいが、1989年に大騒ぎになった遭難事件の舞台になったのがこのあたりである。

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←こちらは金庫岩。

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←右手に姿見の池、その左に避難小屋、姿見の池の向こうにロープウェイ姿見駅。

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←コメバツガザクラ

13:38、姿見の池。避難小屋の脇で小休止。スノーボーダーが休憩しており、メンバーの中にもスキーヤーが多く、「どこですべってきたのか」など会話がはずんでいるようだ。

避難小屋をのぞいてみると2階に上がるハシゴがどうも妙な具合だ。《ハシゴを登ったあとどうやって2階フロアに上がるのか?》 まりん様の頭の後ろに「?」がいくつも見えた気がした。

13:50、姿見の池発。

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←エゾコザクラ

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←エゾノツガザクラ

14:04、姿見駅に到着。

14:15発のロープウェイに乗るまで土産物屋を冷やかす。

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ゴンドラに乗ったとたん、雨が降ってきた。雨女・雨男揃い踏みの割に、今日はよくぞ天気に恵まれた。

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←雨女・雨男

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←硫黄泉(しろ)&たけぱぱ

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←山麓駅付近に水芭蕉とエゾノリュウキンカが咲いていた。

10分で山麓駅に到着。

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←赤い車はYASU★号。Dsc06932_40

H隊員とはここでお別れ。

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←皆さんにご挨拶するH隊員。

さてここから大移動だ。狩勝峠を越えて十勝側に出て、トムラウシの十勝側の麓まで行く。5時間くらいかかるかもしれない。20:00までに宿舎に着かないと夕食にありつけない。

コンビニに寄った以外はぶっ飛ばしに飛ばす。YASU★号・YMD号・ふぉれこ号の順。何度か意識を失ったが、YMDがジグザグ運転で起こしてくれる。

5時間の予定のところを3時間ちょっとで到着。

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←18:10、「国民宿舎東大雪荘」に到着。

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←トムラウシに登るためにはここに宿泊するのが一番便利である。元日にハニーちゃんが電話して和室を3室予約してくれた。 Dsc06936_40

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←山登りのツアーが何組か来ているようだ。

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←ふぉれこさんの名前で予約してあるので、宿泊手続きはふぉれこさんの担当。「お風呂はあちら」と指をさしているものと思われる。

3部屋に4人ずつ(女部屋2・男部屋1)、4階にエレベータで上がり、部屋に入り、浴衣に着替えて風呂に行く。

川沿いにしつらえてある露天風呂の気持ちのいいこと。

YASU★さんは露天で蚊に刺されたようだが。

風呂上りに缶ビールを飲んでいると女風呂からでてきたのがYMD。

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←「一口いただきまーす」 腰に手を当てれば完璧な絵になったね。

19:30、お待ちかねの夕食タイムである。

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←まずはビールで乾杯だ。「お疲れ山!」

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←ぶーちゃんは御飯を4杯食って最後にお茶漬けで5杯目を食っていた。

ビールの次にワイン。ここは十勝川をさかのぼったトムラウシ温泉。十勝ワインを飲まねばならない。

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←ドリカムファンのまりん様。「とかち♪」と唄いながら飲んでいたような。

YASU★「明日の準備さっさとやっちゃって○時に男部屋に集合ねっ」

部屋にワインと日本酒を持ち込み、へや飲みの開始。しろちゃんと私のザックからは焼酎も出てくる。

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←女子に絶大な人気のあるぶーちゃん。

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YASU★「明日は3:30に出発。3時には起きてね」

《とすると、朝、温泉に入るためには2:30起きだな。起きれたら入ってこよう・・・》

この日はこのメンバーにしては早めに就寝。明日の早起きとトムラウシ9時間歩きに備えるのでありました。

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コメント

初めてコメントさせていただきます。
その節は、お世話になりました。
自分の日記もまだ書けていないのに何ですが、たけぱぱさんの日記楽しみにしていました。
SOS事件というのがあったんですね~。摩訶不思議な事件ですね。事前に知っていたら、ニセ金庫岩からササ原が見えないか覗いていたかもしれません。

投稿: ハニー | 2009年7月 8日 (水) 14時42分

日記早いねえ~
いつものように写真いっぱい撮ってくれて有難う。
一部は保存させてもらうよ。
山の写真のアップは一行に構わないが、人間のアップは参ったなあ・・・

投稿: H隊員 | 2009年7月 8日 (水) 21時35分

ハニーちゃん、
北海道でのお山修行、夢のような3日間でしたね。
初めて山にご一緒した方々もみなさん健脚なので、ついていくのが精一杯でしたよ。

SOS遭難事件は、その当時ワイドショーなどでも取り扱われて大騒ぎになりました。

引き続き、トムラウシ編と十勝岳編もお楽しみ下さいね。

投稿: たけぱぱ | 2009年7月11日 (土) 07時32分

H隊員、
写真をたくさん撮るという事はそれだけ楽しかったということだろうねぇ。
人気が出過ぎて困っちゃうかい?
今年の誕生日にはものすごい数のメールやメッセージが届くことだろう

投稿: たけぱぱ | 2009年7月11日 (土) 07時49分

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