大雪・トムラウシ・十勝岳(前日編)。
山友であり、飲み友であるYASU★さんが、
「2009年6月に十勝岳で日本百名山を完登します。2泊3日で大雪・トムラウシ・十勝に登りませんか」
という呼びかけをしたのは昨年(2008年)11月のことだったろうか。
30年来の山友であるH隊員も同じころ(6月下旬)に北海道の百名山を廻るらしい。
H隊員からも「よかったらたけぱぱも6月下旬に休み取ろうぜ。一緒に北海道の百名山に登ろうよ」
とお誘いがありました。
YASU★さんの日程は6月26日(金)~28(日)の3日間。
H隊員の日程は6月20日(土)~28日(日)の9日間。
《なるべく仲間と一緒に登るためには、23(火)~28(日)の6日間の休みがベストであるなぁ・・・》
ということで休みの希望を出しましたが、6月下旬の前半は他の人と休み希望が重なり、25(木)~30(火)なら休んでよろしいとのお達しが出ました。
休みが決まりかけていた頃、YASU★さんからもお誘いがあり、
YASU★「宿に余裕あります。H隊員・たけぱぱも合流しませんか」
H隊員「26日の旭岳はご一緒させてください。あとは別行動になります」
私「旭川空港にお迎えにあがります。前日に旭川入りし、帰りも30日の便で帰る予定。空港から空港までご一緒させてくださいませ」
宿は元旦に手配、レンタカーもかなり早くから手配、飛行機は2ヶ月前に海外からネットでおさえていたようだ。すべて隊長YASU★さんの手配。
1名大阪から来るので飛行機は別手配。
10名が26日(金)羽田発6:55のエア・ドゥで旭川空港へ来る予定。
整理すると大雪(旭岳)はH隊員を入れて13名で登り、トムラウシ・十勝は12名で登ることになる。
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2009年6月25日(木)、4時前に目覚める。13:05羽田発のJALに乗るのでゆっくり寝ていればいいのだが・・・
朝飯をいつもの時間に食べ、たびままや息子達を送り出し、荷物の最終確認。テントやシュラフが入った大ザックと身の回り品が入った小ザックを用意。
青梅駅を9:13に出る立川行きの電車に乗る。これはいつも通勤に使っている電車と同じだ。大ザックは網棚に上げ、小ザックをかかえて座る。座ってしばらく携帯をポチポチいじっていたら眠くなってきた。立川まで爆睡。
立川から南武線に乗り換える。南武線で6年ほど通勤していた(溝口まで)のでなんだか懐かしくもある。西府駅が開業してからは初めて乗る。独身時代に武蔵小杉に住んでいたこともあり、いろんな思いがよぎっていく路線ではある。
川崎で京急に乗り換える。丁度「羽田空港行き」が来たので、赤い電車に乗る。京急は学生時代5年間お世話になっているのでこれも懐かしい。車体は新しくても「赤色」は変わらない。もっとも最近は「青い京急」やら「ステンに赤の京急」も走っているようだが。
羽田空港に着き、ボーっと他人のあとを着いていったら第2ターミナルに出てしまった。JALに乗るので第1の方に行かねば・・・
京急の改札近くまで戻り、地下の連絡通路で第1ターミナルへ行く。時間的には全く問題ないのだが、デカザックがあるので「ご苦労さん」な話である。
やっとJALのカウンターにたどり着き、機械でチェックインをし、カウンターで荷物を預けてホッと一息つく。
腹が減った。何か食べようとも思うが、ビールが飲みたい。
《ラウンジに行ってビール飲んでるうちに腹も収まるだろう。行くべ行くべ》
そんなわけでセキュリティチェックを通り、JALの「サクララウンジ」へ行く。
←サクララウンジにて。
おつまみを食べながらビールを2杯、ウィスキーをロックで1杯。
12:45、立ち上がり搭乗口へ行く。
旭川行きJAL1109便の機材はM81。私の座席は2K。右の窓側、壁のすぐ後ろだった。(1A~1Cはあるのだが、1J~Kが存在しない)
13:05の出発は少し遅れたようだ。飛行機がそろそろとバックを始め、滑走路に向かう。羽田の出発はスンナリ飛んだためしがない。今日も5機ほど出発の順番待ちだ。
アナウンスが流れる「ただいま離陸の順番を待っている状態です。5分ほど離陸までかかると思われます」
それを聞いて《トイレに行っておこう》と思い、シートベルトをはずして立ち上がるとC.A.がビックリした顔で、
C.A.「どちらへ?」
私「トイレへ」
C.A.「申し訳ありませんがお席にてお待ちください」
東京は梅雨空で、飛行機が離陸しても景色はほとんど見えない状態だった。ひたすらトイレを我慢。音楽を聴くでもなく、ひたすら我慢。
ほぼ水平飛行に移り、シートベルト着用のサインが消えたのが13:35頃。立ち上がり、C.A.と目が合うと、
C.A.「おトイレは後方でございます」
急いでほぼ一番前から一番後ろまで歩いていく。
すると驚いたことに、全席に人が座っている。離島へ飛ぶような小さな飛行機ならいざ知らず、M81クラスの機材で本当に全部の席がふさがっているのは初めて見た。
開放感に浸って席に戻る。
ウトウトしながらも蔵王のお釜は確認できた。ちょうど機長のアナウンスがあり、
「ただいま山形市上空を通過中です」
と言っているので間違いない。
ウトウトしつつも、飲み物を配る時間にはしっかりと目が覚める。スープをいただく。これがすきっ腹にしみるほどうまい。
またウトウト。
次に目が覚めたときには苫小牧(私の生まれた町)の港とそれに続く日高の海岸線が見えた。2年半ぶりの北の大地だ。
北にくるにつれ雲がなくなってきたが、旭川付近はほとんど雲がない。快晴だ。富良野岳から北に続く稜線が見える。最後(北の端)の方に旭岳。昨日TVで旭岳の番組を見た、その姿を確認したので間違いない。
C.A.から「旭川の気温は27度」とアナウンスがある。
乗客がざわめく。6月の旭川って、そんなに暑かったっけ?
14:45着予定の便だが、少し遅れて、着陸したのが14:50頃だった。
空港の建物からガラス越しに空を見てみる。
《やっぱり北の大地は空の色が違うわい》
いつも思うことだが本州の梅雨時に来ると、ますますその思いを強くする。
預けたザックが一番先に出てくる。ありがたいことである。多少金もかかっているのだが・・・
到着ロビーへ出てみる。《明日はここにお迎えにあがればいいわけですな》
観光パンフがまとめて置いてあるコーナーに行ってみる。「万葉の湯」のパンフが眼に留まった。《1900円でゆっくり風呂に入って泊まれるなぁ。しかし飲んじゃうからやっぱりなんだかんだで5000円くらいかかっちゃうだろうなー》
やはり予定通り旭川市内のキャンプ場でテント泊まりにしよう。今日テントを使わないとせっかく持ってきたのに使わない可能性がある。
15:10発のバスで旭川駅に向かう。
30分少々で旭川駅前に到着。まず、駅前のデパートに入る。十勝岳頂上で開ける予定のシャンパンを買う。
←旭川駅
次にコンビニに入る。今晩のつまみと明日の朝メシを買う。ビールと焼酎も。
旭川駅内の観光案内所で「ここから行きやすいキャンプ場」を尋ねてみる。女性の係員が、
係「キャンプ場ですか~、まだシーズンじゃないですから・・・」
私「でもやってるって書いてありますよね」(空港で確認済み)
係「春光台にありますね。チョット待ってください」
と言って電話で行き方を訊いてくれた。
係「3番乗り場から○番か○番のバスに乗って春光台公園入口で降りてください」
同じ内容を書いたメモもくれた。
駅前から道北バスに乗り、春光台に向かう。
旭川の中心部は札幌と同じく、道路が碁盤の目のように走っている。つまり札幌の中心部と同じく、やたらと信号があって中心部を抜けるのに時間がかかる。
春光台に着いたのが17時頃。早くテントを張りたいところだが、明日の朝のバスの時間を確認せねば。6:51のバスがあることを確認し、キャンプ場に向かう。
←17:15、公園の管理事務所に到着。
管理事務所で住所・氏名・電話番号を記入。簡単に注意事項の説明があって、係りのおじさんが、
係「先ほども一人、東京の葛飾から来てる人が先に入ってますね」
私「あのー、利用料金は?」
係「無料です。規則だけ守ってくれればいいです」
無料とはうれしいではないか。ちゃんとトイレもあれば水場もあるのに。
おじさんの教えてくれた通りに公園の奥に行ってみると、「テントサイト」と書いた看板があってすでにテントが2張り。
広いテントサイトの端っこの樹の下に私もテントを張る。
←今晩のお宿。
テントを張り終わり、マットとシュラフを広げる。靴と靴下を脱ぐ。この瞬間の開放感!
テント入り口に座り、空を見ながら缶ビールを開ける。一口ゴクリ。この一口目のウマイこと!
たびままが朝作ってくれたおにぎりがまだあった。それからコンビニで買った漬物。ビールが終わると焼酎をチビリチビリ。近くにいるはずのH隊員にメールしてみた。返信ではなく電話がかかってきた。
H「今どこだい?」
私「旭川市内のキャンプ場」
H「こっちは旭岳温泉だよ。ここからそこまでどれくらいかな?」
私「1時間くらいかな~」
H「そうか~、もうちょっと早くわかっていれば合流できたのにな~」
完全に暗くなるのは20時頃だったろうか。ピーセンなど食いながら焼酎を300mlくらい飲んで、22時少し前に歯を磨いて寝た。
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コメント
ついに待望の日記だね~
今回は色々と気を使わせてしまって悪かった。
でもまさか旭川でテント張るとは予想だにしてなかったのでメールもらった時はびっくりしたよ。
一緒に会えなかったのは残念だった。
オイラもこの日遅くにテントデビューしたよ
投稿: H隊員 | 2009年7月 5日 (日) 22時57分
たけぱぱさん
私、8年旭川に縁がありますが、知らないところばかりです。
テント場があるのですね。
北海道では、富良野岳しか行ったことなく、
高山植物が沢山あるからと、旭川の緑の相談所の方達と一緒に行きました。、
植物名を色々教えていただいたのに、下山した頃にはひとつも覚えていませんでした。
花は大好きですが、高山植物はちょっと私には難しすぎました。
私も早くどこかの山へ行きたいです。
たけパパさんの山レポートこれからも楽しみです。
投稿: 牛子 | 2009年7月 5日 (日) 23時41分
待ってました~北海道日記


私テント持ってないですけど、いつの日かテントで靴と靴下を脱ぐ瞬間の開放感を味わってみた~~いです
それにしても、JALのスープ、おいしいですよね
投稿: ゆみこりん | 2009年7月 6日 (月) 09時37分
たけぱぱ!
異動は災難でしたね
これからも仕事は、適当に。。。
遊びは、全力投球!でやるしかないよ。
また思い出の南武線
で溝に戻っておいで・・・
投稿: おくちゃん&塁パパ! | 2009年7月 6日 (月) 23時42分
北海道の山歩きスタートですね。
エピソードと回想が楽しいです。
山のレポートも期待してます。
投稿: えいじ | 2009年7月 7日 (火) 06時54分
H隊員、
あと2日、休みを前にずらして取ることが出来ればH隊員と羅臼にも登れたのになぁ。
特に気を使った覚えはないが、電話をもらった時はうれしかったよ。
まだハッキリとはわからないが、今度の職場は日曜日も休めるかもしれない。
H隊員の百名山制覇に少しでも多く付き合わせていただきたいと思っていますので、よろしく哀愁!
投稿: たけぱぱ | 2009年7月 7日 (火) 12時49分
転勤?
どこ?溝??
まあ、日曜が休めれば最高だね。
是非頼むよ
投稿: H隊員 | 2009年7月 8日 (水) 21時10分
牛子さん、
この日の旭川は暑かったです。
夜は気温が下がったので寝袋に入って寝ましたけどね。
今回は富良野岳には登りませんでしたが、富良野岳と上富良野岳の間の鞍部から十勝岳を目指しました。
本州は梅雨真っ只中ですが、合間を縫ってちょこちょこと近くの山登りを続けています。
投稿: たけぱぱ | 2009年7月 9日 (木) 17時03分
ゆみこりん、
「北海道日記」なかなかはかどりませんが、引き続きよろしく哀愁でございます。
一人用テント、なかなか快適でございます。
これから山小屋が混むようになってきますと、ますます威力を発揮しそうでございます。
JALのスープ、お代わりしたいくらい美味でございます
投稿: たけぱぱ | 2009年7月 9日 (木) 17時13分
おくちゃん&塁パパ、
毎日クリック三球照代。
立川が近くてよかったんだけどねぇ。
今度は日水曜休みなのかなぁ。
山登りの計画を立てるにはいいかもしれないね。
まぁ、受け入れ先がまだあったということで、めでたいではないか。
中野で生ビールでもおごってくれー。
投稿: たけぱぱ | 2009年7月10日 (金) 09時14分
えいじさん、
なかなかはかどっていませんが、山歩きの記事も昨夜2つ目を書き終えました。
楽しかった山行は何度思い返してもいいもんですね。
ブログを書けば記録が残りますしね。
投稿: たけぱぱ | 2009年7月10日 (金) 09時23分
H隊員、
7月16日から中野に通います。
多分、日曜と水曜が休みではないかと思うが、ハッキリしたらすぐ連絡します。
そしたらH隊員号で山に連れてってくれよー。
よろしく哀愁
投稿: たけぱぱ | 2009年7月10日 (金) 09時27分